2024年に放送が始まったこのアニメは、感情をぶつけるようなバンドサウンドと、夢と現実の狭間で揺れる少女たちの生きざまを描いた、等身大の青春ドラマの新たな傑作です。
物語の主人公・井芹仁菜は、居場所を失い、東京へ飛び出してきたひとりの少女。
彼女が出会うのは、同じように心に空白を抱えながらも、音楽にすべてをぶつけて生きようとする仲間たち――。
不器用な言葉と、不安定な日常。その中で見つけた、「本気のバンド」。
彼女たちの音楽には、うまく生きられない誰かの「今」が込められています。
私たちの現実の生活は、理想とはかけ離れていて、人生はうまくいかないことばかり。
でも、そういう未完成な自分でも、そのまま肯定して、前を向かせてくれる。
そんな力を持ったアニメが、『ガールズバンドクライ』です。
この記事では、そんな彼女たちが駆け抜けた東京と川崎のロケ地を、実際の写真とともに紹介していきます。
掲載している写真はすべて管理人が現地で撮影したオリジナルです。アニメのシーンを参考に同じ構図・視点で再現しているため、作品の世界と実際の風景を重ねながら、聖地巡礼をお楽しみいただけます。
※本文中のアニメ場面・セリフはすべて『ガールズバンドクライ』(©東映アニメーション)より引用しています。
第1話|聖地巡礼
東京駅

東京駅の改札を出て、ふと見上げると目に飛び込んでくるのは、丸の内駅舎の美しいドーム天井です。
丸の内駅舎のドームは南口と北口の両方にありますが、南口の改札横にはガラス張りの有人ゲートがあるため、仁菜が立っていたのは南口のドームであることがわかります。
現地を訪れた際は、ぜひ仁菜と同じようにドームの天井を見上げてみてください。
旅の始まりにふさわしい荘厳な雰囲気と、未来へ向かう希望を感じられるはずです。
南河原公園入口交差点

仁菜が自宅アパートを探しながら、赤信号で立ち止まったのが南河原公園入口交差点です。
作中の仁菜と同じようにこの交差点を渡ってみると、不思議と作品の中に入り込んだような感覚になります。
さいわい緑道

交差点を越えてさらに西へ進むと、街の喧騒がふっと遠のき、静かな小道が姿を現します。
それが、さいわい緑道です。
木々に囲まれたこの細い道を、仁菜はひとり歩いていきます。
作中では、慣れない都会で声をかけても素通りされ、そっと肩を落とす彼女の姿が印象的でした。
冨士の湯

「ゆサウナ」の標識を手がかりに、仁菜が歩いていたのは、冨士の湯(鶴見区矢向3丁目)の西側。北へと足を進めていたことがわかります。
矢向湯

矢向湯(鶴見区矢向5丁目)の北側では、仁菜が東から西へと移動している様子が描かれています。
一見するとやや不自然なルートですが、ここまでくると確信できます――仁菜は完全に迷っているのです。
道順だけでなく、どこか心細げな背中にも、作中では語られない不安や焦りがにじみ出ています。
蕎麦店「相馬」

川崎市幸区戸手本町にある、実在の蕎麦店「相馬」。
登場シーンは一瞬ですが、店頭に掲げられただるまや外観のディテールから、この場所であることが特定されました。
ロケ地巡りの合間に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
もしかすると、仁菜もいつかここに立ち寄っていたかもしれません――そんな想像を胸に、お店の味を楽しんでみてください。
丸福珈琲店 川崎アゼリア店

仁菜が桃香のライブが近くで行われていると知り、丸福珈琲店 川崎アゼリア店を飛び出します。
川崎アゼリアの階段を駆けあがる仁菜の姿からは、彼女の衝動と、助けられた音楽――桃香へのまっすぐな思いが伝わってきます。
川崎アゼリア

桃香の歌声とギターの音色が、仁菜の全身を突き抜ける――。
これまで辛いときも共に過ごしてきた桃香の歌、ずっとイヤホン越しに聴いてきた桃香の音楽を、初めて“生”で耳にした瞬間。
その衝撃と感動は、言葉では言い表せないほどのものでしょう。
上京して間もない仁菜の心に押し寄せる不安や孤独を、桃香の生の歌声がやさしく包み込み、そっとかき消していく――
この場所で鳴り響いた音は、仁菜にとって忘れられない「希望の音」になったのかもしれません。
仲見世通り

路上ライブのあと、男女ふたり組に絡まれた仁菜と桃香。
思わず走り出した二人が逃げ込んだのが、賑やかな仲見世通りでした。
狭く入り組んだ通りに灯るネオンの明かりと、どこか懐かしい下町の空気。
ただの逃走劇でありながら、二人の関係性をグッと近づけるターニングポイントにも感じられる場面です。
川崎区元木交差点

二人が走って逃げ込んだのは、川崎区元木交差点。
その距離、およそ1.2km――。
ギターケースを背負ってスピーカーを持ったまま走った桃香にとっては、かなりの運動量だったに違いありません。
それでも辿り着いたときには、どこか楽しげに笑顔を交わしながら見つめ合うふたりの姿が印象的でした。
思いがけないアクシデントだったけれど、それがむしろ、仁菜と桃香の距離をぐっと近づけてくれたのかもしれません。
吉野家 川崎西口店

このあと、仁菜と桃香のふたりは、ルパと智が働く吉野家 川崎西口店で食事をするシーンへと移ります。
つまり、ふたりは川崎駅東側のアゼリアを出発し、仲見世通りを抜け、元木交差点まで走ったあと、再び川崎駅の西側まで戻ってきたということになります。作品に描かれた足取りをたどってみると、地図上での位置関係がよりリアルに感じられるかもしれません。
ロケ地巡りの合間に、実際の吉野家で作品の余韻を味わってみるのもおすすめです。
南河原公園

仁菜と桃香は、幸区都町交差点の歩道橋で少し言葉を交わしたあと、そのまま二人で南河原公園へと向かいます。
川崎駅東口駅前広場

もしかしたら、もう二度と会えないかもしれない。
それでも、桃香には音楽を諦めないでほしい。
「負けない」――そう決意して、昨日、上京してきた自分だからこそ。
仁菜は、心の底から願っていたのです。
桃香にも、どうか「負けないでいてほしい」と。
そして川崎駅東口駅前広場で響き渡った、仁菜の歌声。
それは、自分自身を奮い立たせ、桃香の心を呼び戻すための、真っ直ぐで必死な叫びでした。
昨日まで、ただ一人のファンだった少女が――
いま、自分の声で、誰かを救おうとしている。
その声は、不器用で、ぎこちなくて。
けれども、まっすぐで、正直で――何ひとつ飾りのない、本物の気持ち。
だからこそ、胸に刺さる。
それは、魂を込めた、本気の想いだったのです。
その歌声は、きっと桃香の心に。
そして、私たちの心にも――確かに届いていたのです。
第1話挿入歌「空の箱」公式映像
第1話挿入歌「空の箱」の公式映像は、YouTubeにて公開されています。下記から視聴可能です。
第2話|聖地巡礼
大井町駅

仁菜が通う予備校の最寄り駅が大井町駅です。
1・2番線京浜東北線のホームからの眺めが忠実に再現されています。
矢向駅

仁菜の自宅の最寄り駅は、JR南武線の矢向駅。
駅前の風景が作中でも丁寧に描かれており、日常の中に物語の気配を感じさせるロケーションです。
多摩川近くの駐車場

桃香が仁菜を多摩川に連れてきたとき、車を停めたのがタイムスペース川崎幸町の駐車場です。
多摩川見晴らし公園のすぐ近くにあり、実際に訪れる際にも便利な場所にあります。
多摩川見晴らし公園



仁菜が桃香に「歌って」と頼まれた河川敷のシーンは、多摩川見晴らし公園です。
川の流れ、そよぐ風、広がる空。
その場に立つと、まるで仁菜の歌声が聞こえてくるような気がします。
第3話|聖地巡礼
忠犬ハチ公像

仁菜がすばるに携帯電話を届けるために渋谷を訪れた際、忠犬ハチ公像を撮影するシーンが登場します。
渋谷・スペイン坂

仁菜とすばるが語り合うシーンに登場したのが、渋谷のスペイン坂です。
第3話挿入歌「声なき魚」公式映像
第3話挿入歌「声なき魚」の公式映像は、YouTubeにて公開されています。下記から視聴可能です。
第4話|聖地巡礼
石神井公園

第4話で、すばるがドラマの撮影に挑むシーン。
そのロケ地となったのは、東京都練馬区にある石神井公園です。
第6話|聖地巡礼
日本武道館

海老塚智、ルパと出会い、その夜に訪れたのが日本武道館です。
※当記事は、アニメ『ガールズバンドクライ』の作品世界およびロケ地紹介を目的とした非公式ファン記事です。
※訪問の際は、マナーを守り、近隣住民や施設等へのご配慮を忘れずにお願いいたします。
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